JACKASS

(2002/11/12) 執筆

どの国にもきたない言葉というのは存在するだろう。
辞書でいうところの、いわゆる [卑] 系ワード
日本では、「くそっ!」、「くそったれ!」、「畜生!」とか・・・・
普段、私たちはこれらの言葉をナニゲに使っているが、
こうやって書いてみると、やはりひどい言葉だなあと思う。


さて、ここアメリカで代表的なものは、「SHIT !」「DAMN !」だろう。
テレビを見てても頻繁に飛び交っているように思う。
そして、「FUCK !」「FUCK YOU!」・・・いわゆる中指のあれだ。
「チクショー」という意味で、「FUCK ME!」を使ってる場面を
見たこともあるが、冷静に考えるとスゴイ言い方だ。
バカな俺は下手すると「オフコース」とでも答えかねない。
日本語で「くそっ」とか「チクショー」とか言うとき、われわれは別に
その言葉本来の意味を考えているわけではない。
ただの音感というか・・・反射的というか・・・まあそんな感じだ。
アメリカ人もそういう感じで使っているのだろうが、
英語を聞いて、日本語に訳して、しかる後に意味を掴む俺としては
未だにギクっとするときがある。
あと、最強だと思ったのが「SON OF A BITCH!(サノバビッチ!)」


         直訳:「売女の息子よ」


・・・・もうひどい・・・・ほんとうにひどいよ、君たち・・・でも、このフレーズ、


 すごい着想力だといわざるを得ない


ちなみに、プロレスなども [卑] のオンパレードである。
日本から送られてくる「映像」の日本語字幕をみてみると
  YOU SUCK ! = へなちょこ!
  SUCKER !   = タコ!、このタコ!

などが好んで使われている。
そんな [卑] だが、その中の一つが、最近俺の心を捉えて離さない
テレビ番組のタイトルになっている。その名も、


         JACKASS (まぬけ)


はたして、日本でこんな名前を冠するTV番組は許されるだろうか・・・?
とにかく、ここではアリかナシかでいえば、「アリ」なのだ。
(放送してるのは、何故か音楽チャンネル MTV。)
5、6人のイカれた野郎どもが、毎週毎週「超おバカ企画」に挑むというもの。
内容は、「電撃ネットワーク」と「お笑いウルトラクイズ」と「ドッキリカメラ」を
足したような感じ、というより掛け合わせてさらに倍した感じ。
あまりに過激すぎてここでは絶対に書けないものもあるが、おとなしいものとしては、
インラインスケートに大量のロケット花火をつけて「高速スケート」にしてみたり、
パンツの中に肉を入れてワニの池に入ってみたりしたり・・・・
これらはグループ内だけでやってるダチョウ系の企画なのでまあいいのだが、
問題は民間人を巻き込んだドッキリ系の企画だ。これがひどい。

 ・ 坂道でショッピングカートに乗って暴走して下の八百屋に突っ込んでみる
 ・ レンタカーして目茶苦茶にペイントしてボロボロに壊した後に返却してみる
 ・ 肛門に鉄のミニカーを入れたまま、民間医院で「X線検査」を受けてみる
 ・ デパートかどっかの便器売り場で、マジで「大」をやってみる

などなど。
ちょっとシャレでは済まんと思うような企画の連続。はっきりいっておもろい。


            世界一おもしろい


「AMERICA's FUNNIEST VIDEO (通称 AFV)」みたいな、
軟弱でファミリー向け番組の100倍おもろい。
現在、俺的TVホット3は「北の国から」、「WWE」、そしてこの「JACKASS」だ。
そんな「JACKASS」がとうとう映画になった。その名も

「JACKASS THE MOVIE」

週間興行収入、初登場でダントツの一位。
おれも、笑い死ぬかと思った。
ちなみに、1/3ぐらいがなんと東京ロケだった(例えば電気屋でいきなり裸踊り)。
で、印象的だったのがリアクションの差。アメリカ人は感情を表に出すが、
日本人は全員、目をそらす・関わらない・無視・逃走といった具合。
それじゃ、やはりだめだ。
この先、目の前で外人がいきなり訳の分からんことをしたとしよう。
それは間違いなくテレビ番組だ。マンガみたいな奴などそういるものではない。
構ってあげよう。つっこんであげよう。ナイス・リアクションをとってあげよう。
・・・・・といいつつ、俺は一瞥もくれずに「完全無視」する筆頭だと思う。


END