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・X11R5 からは、日本語だけでなく、中国語、韓国語、イタリア語、フランス語、
ドイツ語、オランダ語などの入力処理が行える多国語対応になっています。
また、複数の言語を同時に使用することもできます。
このように、xwnmo は X の複数のクライアントに対して、多国語の入力環境を提供します。
・この章では、xwnmo の概要および起動時の uumrc / ximrc ファイル、オプション リソースファイルなどによる環境設定について解説します。xwnmo の操作方法については、 「1. xwnmo の入力操作」の章を参照してください。 |
XIM(X Input Method) は、設定の変更だけで 言語その他の環境の変更に対応できるという 国際化対応を行います。 xwnmo は XIM library に対して日本語をはじめ、 多国籍言語の入力を提供する Input Manager です。 また、マルチスクリーンに対応しており、スクリーン毎に Root-Mode 用のウィンドウが作成されます。
xwnmo では、クライアントが使用する言語に対応して、 変換サーバを選択します。 各言語の変換で使用する変換サーバの指定は、 次のようになります。
言語 | 変換サーバ | 環境変数 |
日本語 | jserver | JSERVER |
中国語(簡体字) | cserver | CSERVER |
中国語(繁体字) | tserver | TSERVER |
韓国語 | kserver | KSERVER |
変換サーバのホストマシンの指定は、以下の優先順位で 行われます。
xwnmo の起動時のオプション "-D" で変換サーバのホストマシン名を指定することができますが、この場合は全変換サーバに対して影響しますから注意してください。 |
入力可能の言語は、コンフィギュレーションファイル ximconf により決定されます。
ximconf ファイルについては、後述の「8. ximconf」を参照してください。 |
xwnmo に関わる、リソースファイルをはじめとした 言語環境の設定は下図のようになります。
xwnmo をめぐる初期化ファイルの構成は、 以下のようになっています。
xwnmo が起動するときには、初期化ファイル ximrc が読み込まれます。 ximrc の中で、uumrc ファイルを読み込むように設定されています。
上記の uumkey, wnnenvrc, rk/* の各環境設定ファイルについては、 「8. Wnn6 の動作環境」の章を参照してください。 |
xwnmo における uumrc ファイルの優先順位は 以下のようになっています。
uumrc の書式は以下の通りです。
エントリ 設定値 エントリ 設定値 エントリ 設定値 ・ ・ ・ ・ ・ ・ |
エントリ名 | 機能 / 設定方法 |
include | 他の uumrc ファイルを読み込みます。初期設定の uumrc ファイルに個人の設定を追加する場合などに使用します。 "@DEFAULT_RC_NAME" を指定すると、以下の 順で uumrc ファイルを検索し、設定します。
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include uumrc ファイル名 | |
setconvenv |
かな漢字変換用の環境設定ファイルを指定します。省略時には、以下の順で wnnenvrc ファイルを検索し、設定します。
"sticky" というキーワードを付けると、現在の環境が xwnmo の終了後にも記憶され、次回の起動時に環境の初期化を行う必要がなくなり、立ち上がりが速くなります。 また、ファイル名の前に接続する jserver のホスト名を指定することができます。 |
setconvenv wnnenvrc ファイル名 setconvenv wnnenvrc ファイル名 sticky setconvenv サーバホスト名 wnnenvrc ファイル名 setconvenv サーバホスト名 wnnenvrc ファイル名 sticky |
|
setkankanaenv |
漢字かな変換用の環境設定ファイルを指定します。省略時には、(Wnn6 のシステム辞書を
使用して)漢字かな変換を行うことができます。 "sticky" というキーワードを付けると、xwnmo の終了後に現在の環境が記憶され、次回の起動時に環境の初期化の必要がなくなり、立ち上がりが速くなります。また、 ファイル名の前に、接続する jserver のホスト名を指定することができます。 |
setkankanaenv wnnenvrc ファイル名 setkankanaenv wnnenvrc ファイル名 sticky setkankanaenv サーバホスト名 wnnenvrc ファイル名 setkankanaenv サーバホスト名 wnnenvrc ファイル名 sticky |
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setuumkey | キーバインド定義ファイルを指定します。省略時には、/usr/local/lib/wnn6/ja_JP/uumk ey が設定されます。 |
setuumkey uumkey ファイル名 |
|
setrkfile |
ローマ字かな変換ファイルを指定します。省略時には、/usr/local/lib/wnn6/ja_JP/rk¥m
mode が設定されます。 ディレクトリ名で入力すると、その下の mode ファイルが設定されることになります。 |
setrkfile romkan ファイル名(ディレクトリ名) |
|
setconvkey |
変換キーテーブル(機種によるキーバインドの違いを吸収するファイル)を指定します。
省略時には、/usr/local/lib/wnn6/cvt_key_tbl が設定されます。 ファイル名の前に端末名を指定することができますが、その指定された端末名が環境変数 TERM の値と一致している場合にのみ、その指定が有効になります。端末名の指定には、 ワイルドカード * を使用することができます。 |
setconvkey convert-key ファイル名 setconvkey 端末名 convert-key ファイル名 |
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not_send_ascii_char |
かな漢字変換バッファ(変換行)が空のとき、ASCII 文字をかな漢字変換バッファに取り込みます。 エントリ名のみ記述します。 ※このエントリは省略時にも有効となります。 |
send_ascii_char |
かな漢字変換バッファ(変換行)が空のとき、ASCII 文字をかな漢字変換バッファに取り込みません。 エントリ名のみ記述します。 |
autotune_off※ |
パラメータ自動チューニングを行いません。(初期設定) |
autotune_on※ |
パラメータ自動チューニングを行います。 |
※パラメータ自動チューニング機能について、以下でくわしく説明しておきます。
パラメータ自動チューニング Wnn6 では、かな漢字変換の変換パラメータ値を制御するために、 あらかじめ指定された上限・下限値に対して、それ以上・それ以下に ならないようにチューニングすることができます。 jserverrc ファイルで、パラメータの初期値を def_param で指定しますが、 これと同様に、上限値に max_param、下限値に min_param を使って指定します。 max_param と min_param の設定がないと、パラメータの自動チューニングは 行われません。
jserverrc ファイルで、パラメータの初期値 def_param は次のように 記述(指定)されています。
max_param と min_param の設定も、この def_param と同じような記述方法で行います。
パラメータ自動チューニングの実行は、ユーザによって「実行する/しない」を 設定した方がよいでしょう。以下のようにして uumrc ファイルを使い分けて ユーザカスタマイズします。 $HOME/.Wnn6/uumrc に以下の記述を行い保存します。
$HOME/.Wnn6/uumrc はログインユーザの xwnmo 使用時にのみ 読み込まれます。上記のようにしておけば、autotune_on の 機能はそのユーザの使用環境下でのみはたらきます。
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henkan_off_kuten | 句点(。)入力により、変換を行いません。(初期設定) |
henkan_on_kuten | 句点(。)入力により、変換を行います。 |
waking_up_in_henkan_mode |
変換モード ON で起動します。エントリ名のみ記述します。 ※このエントリは省略時にも有効となります。 |
waking_up_no_henkan_mode |
変換モード OFF で起動します。エントリ名のみ記述します。 |
setjishopath | 辞書追加時に、辞書ファイル名の入力バッファのパス名の初期値を指定します。 |
setjishopath path | |
sethindopath | 辞書追加時に、頻度ファイル名の入力バッファのパス名の初期値を指定します。 |
sethindopath path | |
setfuzokugopath | 辞書追加時に、付属語ファイル名のディレクトリパス名の初期値を指定します。 |
setfuzokugopath path | |
setmaxchg | 最大変換可能文字数を指定します。省略時や 0 以下の数字の指定時には、初期値の 100 が設定されます。 |
setmaxchg number | |
setmaxbunsetsu |
最大変換可能文節数を指定します。上限値は 400 です。 省略時や 0 以下の数字の指定時には、初期値の 80 が設定されます。 |
setmaxbunsetsu number | |
setmaxichirankosu |
次候補一覧表示のときの最大次候補表示数を指定します。 省略時には、画面の幅に応じて表示個数を設定します。0 以下の数字の指定時には、初期値の 36 が設定されます。 |
setmaxichirankosu number | |
setmaxhistory |
ヒストリを最大何個まで記憶するかを指定します。 省略時や 0 以下の数字の指定時には、初期値の 11 が設定されます。 |
setmaxhistory number | |
excellent_delete |
オートマトン(ローマ字かな変換)で文字を消去するときに、確定された文字を入力時の
個々のアルファベットの単位で消去します。 エントリ名のみ記述します。 ※このエントリは省略時にも有効となります。 |
simple_delete |
オートマトン(ローマ字かな変換)で文字を消去するときに、確定された文字を入力時の
個々の日本語の単位で消去します。 エントリ名のみ記述します。 |
flow_control_on |
tty のフローコントロールを ON にします。 エントリ名のみ記述します。 ※このエントリは省略時にも有効となります。 |
flow_control_off |
tty のフローコントロールを OFF にします。 エントリ名のみ記述します。 |
convkey_not_always_on |
変換 OFF のときに、キーコード変換を機能させません。 エントリ名のみ記述します。 ※このエントリは省略時にも有効となります。 |
convkey_always_on |
変換 OFF のときに、キーコード変換を機能させます。 エントリ名のみ記述します。 |
remove_cs |
/etc/termcap から cs を削除します。 エントリ名のみ記述します。 |
not_remove_cs |
/etc/termcap から cs を削除しません。 エントリ名のみ記述します。 |
touroku_comment |
単語登録時にコメントの入力を行います。 エントリ名のみ記述します。 |
touroku_no_comment |
単語登録時にコメントの入力を行いません。 エントリ名のみ記述します。 |
uumrc の記述例を以下に示します。 |
;
; $ID: uumrc,v 2.4 1998/05/06 10:56:16 nakanisi Exp $ ; ;; ;; default uumrc ;; For uum (Wnn6) ;setconvenv @LIBDIR/@LANG/wnnenvrc ;setkankanaenv @LIBDIR/@LANG/wnnenvrc_R setjishopath @LIBDIR/@LANG/dic/iwanami/ sethindopath @LIBDIR/@LANG/dic/user/@USR/ setuumkey @LIBDIR/@LANG/uumkey setrkfile @LIBDIR/@LANG/rk setconvkey @LIBDIR/cvt_key_tbl setconvkey ST* @LIBDIR/cvt_key_tbl.ST setconvkey gmw* @LIBDIR/cvt_key_tbl.gm ;setconvkey gmw16* @LIBDIR/cvt_key_tbl.gm ;setconvkey gmw24* @LIBDIR/cvt_key_tbl.gm setconvkey kterm* @LIBDIR/cvt_key_tbl.kt setconvkey xterm* @LIBDIR/cvt_key_tbl.kt setconvkey exterm* @LIBDIR/cvt_key_tbl.kt setconvkey dtterm* @LIBDIR/cvt_key_tbl.dt waking_up_no_henkan_mode flow_control_on ;send_ascii_char |
※";" で始まる行は、コメントになります。
@LIBDIR は、標準の xwnmo の環境設定ファイルのディレクトリパス名 /usr/local/lib/wnn6 を指します。 @USR は、xwnmo のユーザアカウント名を指します。 @LANG は、環境変数 LANG の値(ただし、"." 以降の値は除きます)を指します。通常、"ja_JP" を設定します。 |
エントリ 設定値 エントリ 設定値 エントリ 設定値 ・ ・ ・ ・ ・ ・ |
xwnmo の起動時には、以下の優先順位で ximrc ファイルを検索します。
ximrc のエントリ一覧を以下に示します。
エントリ名 | 機能 / 設定方法 |
setuumrc | xwnmo が使用する uumrc ファイルを各言語ごとに指定します。 |
setuumrc language uumrc ファイル名
下線部分には、それぞれ「言語名」と「ファイル名」が入ります。 |
|
preloadrkfile |
xwnmo が起動時に読み込むオートマトン(ローマ字変換)の言語名を指定します。 これにより、その言語に対応する uumrc で指定されているオートマトン(ファイル)を読み込みます。 |
preloadrkfile language 下線部分には、それぞれ「言語名」が入ります。 |
|
setlayout |
xwnmo での次候補一覧表示のレイアウトを指定します。 以下のように指定します。
初期設定には、multi が指定されています。 |
setlayout layout 下線部分には、horiz / vert / multi のいずれかが入ります。 |
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setposition |
xwnmo での次候補一覧表示のウィンドウがオープンする位置を指定します。 以下のように指定します。
|
setposition position 下線部分には、center / over / spot のいずれかが入ります。 |
Root-Mode の場合には、setposition に over を指定(実現)することができません。 center または spot のどちらかを指定してください。 |
ximrc の記述例を以下に示します。 |
;
; $Id: ximrc,v 2.4 1998/05/12 05:30:35 nakanisi Exp $ ; ;setuumrc ja_JP /usr/local/lib/wnn/ja_JP/uumrc.xim setuumrc zh_CN /usr/local/lib/wnn/zh_CN/uumrc.xim setuumrc zh_TW /usr/local/lib/wnn/zh_TW/uumrc.xim setuumrc lt_LN /usr/local/lib/wnn/lt_LN/uumrc.xim setuumrc ko_KR /usr/local/lib/wnn/ko_KR/uumrc.xim ;preloadrkfile ja_JP ;preloadrkfile zh_CN ;preloadrkfile de_DE setlayout multi setposition over |
※";" で始まる行は、コメントになります。
言語名は、以下のように対応します。
本章の冒頭「1. xwnmo の概要」 でもことわっていますが、 本パッケージの Wnn6 では日本語処理機能にのみ対応しています。上記の各言語の 区別については、実際にはご利用いただけません。あくまで ximrc による設定内容 の「参考」としてご理解ください。 |
(csh 使用時の場合の設定例です) % setenv ENVDIR /home/userB/.Wnn6/ 下線部分のようにディレクトリパス名を指定します。 |
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-D server |
変換サーバのホストマシン名を指定します。省略時には、以下の優先順位で検索します。
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-XB | xwnmo 起動時に、ディスプレイの左下の位置にコントロールパネルウィンドウ(ボタン) がオープンしなくなります。 | |
+XB | xwnmo 起動時に、ディスプレイの左下の位置にコントロールパネルウィンドウ(ボタン) がオープンします。(初期設定) | |
-lc locale |
Root-Mode の言語環境を指定します。 指定時の書式は、「言語_国名」(例: ja_JP)です。 省略時には、環境変数 LANG の値を使用します。環境変数 LNG が未設定であれば、ja_J P が設定されます。 |
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-n user |
Wnn6 の環境名として使用されるユーザ名を指定します。 省略時には、以下の優先順位で検索します。
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|
-k uumkey |
キーバインド定義ファイル uumkey を指定します。
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-r rkfile |
オートマトン(ローマ字かな変換)の設定ファイルを指定します 省略時には、/usr/local/lib/wnn6/ja_JP/rk/mode が設定されます。
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-X cvtxim |
キー変換テーブルファイルパス名を指定します。 当ファイルには、X と Wnn6 におけるキー設定が記述されています。 省略時には、/usr/local/lib/wnn6/cvt_xim_tbl が設定されます。
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-display display | xwnmo が接続する X サーバを指定します。 | |
-bu path |
xwnmo から使用する部首入力モジュールを指定します。 省略時には、/usr/local/bin/Wnn6/bushu が設定されます。 |
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-eu path |
xwnmo から使用する環境設定ユーティリティのモジュールを指定します。 省略時には、/usr/local/bin/Wnn6/envutil が設定されます。 |
|
-du path |
xwnmo から使用する辞書ユーティリティ(単語登録) のモジュールを指定します。 省略時には、/usr/local/bin/Wnn6/dictutil が設定されます。 |
|
-EM | xwnmo の終了は、メニューから「終了」を選択する方法だけでなく、Root-Mode 用のウィンドウ上のマウスクリックでも可能になります。 | |
+EM | xwnmo の終了は、メニューから「終了」を選択する方法だけになります。(初期設定) | |
-SU | xwnmo の機能で作成されるウィンドウはすべて、SaveUnder の属性を持つようになります。 | |
-help | xwnmo のオンラインヘルプを表示します。 | |
これ以降のオプションはすべて、Root-Mode 用のウィンドウに作用します。 |
||
-fs fontlist |
フォント名のリストを指定します。 書式は、フォント名{,フォント名} です。 |
|
-geometry geom | xwnmo のコントロールパネルウィンドウのオープン位置とサイズを指定します。 | |
-fg color |
xwnmo ウィンドウの前景色(メニューなどのテキスト表示色)を指定します。 省略時には、black が設定されます。 |
|
-bg color |
xwnmo ウィンドウの背景色を指定します。 省略時には、white が設定されます。 |
|
-bd color |
xwnmo ウィンドウの境界色を指定します。 省略時には、black が設定されます。 |
|
-bw number | xwnmo ウィンドウの枠幅をピクセル値で指定します。 | |
-iconic |
xwnmo がアイコンで起動するように、ウィンドウ・マネージャに要求します。(注)
|
|
#geom | xwnmo のアイコンウィンドウの位置とサイズを指定します。 | |
-h |
変換モード OFF の状態で起動します。 省略時にも設定されている初期設定です。 |
|
-H | 変換モード ON の状態で起動します。 | |
-RV |
Root-Mode 用のウィンドウが、変換 OFF の状態のときと Root-Mode を使用するクライアントが 1 つも接続していないときに、非表示になります。 当オプションを指定すると、前述の -iconic オプションの指定が無効になり、リソースファイルで iconic が強制的に False に設定されることになります。 |
|
+RV | 常時、Root-Mode 用のウィンドウを表示します。 | |
-fp | xwnmo の起動時、コントロールパネル・ボタンは通常、プログラムで指定されているディスプレイ上の所定の位置(画面左下)にオープンしますが、当オプションを使用することにより、この指定を無効にします。 ワークステーションにより、デスクトップ環境の終了時に、そのときの状態を保管し、再起動時に以前のウィンドウ位置を再現する機能をサポートしているものがあります。そのような環境でご利用の場合に、当オプションを使用して、xwnmo のコントロールパネルウィンドウのオープン位置を制御することができます。 |
なお、オプション指定で、リソースファイルによる設定と機能が重複するものがあります。 オプション設定が行われない場合、リソースファイルでの設定があれば、その機能を実現します。重複した場合は、オプションによる設定が有効になります。 以下の一覧表で確認してください。
オプション | リソース名 / リソースクラス | リソースファイルでの初期設定 |
-D | serverName / ServerName | * |
-XB / +XB | xwnmoButton / XwnmoButton | True |
-n | userName / UserName | * |
-lc | langName / LangName | ja_JP |
-X | cvtximName / CvtximName | /usr/local/lib/wnn6/cvt_xim_tbl |
-EM / +EM | exitMenu / ExitMenu | False |
-SU | saveUnder / SaveUnder | False |
-fs | fontSet / FontSet | ――― |
-geometry | geometry / Geometry | ――― |
-fg | foreground / Foreground | black |
-bg | background / Background | white |
-bd | borderColor / BorderColor | black |
-iconic | iconic / Iconic | False |
# | iconGeometry / IconGeometry | ――― |
-RV / +RV | rootVisible / RootVisible | False |
-fp | freePosition / FreePosition | False |
リソースファイルについては、後述の「7. リソースファイル」を参照してください。 |
/usr/X11R6/lib/X11/app-defaults/Xwnmo |
xwnmo のリソース設定は、
リソース名 / リソースクラス | 機 能 |
serverName / ServerName | 変換サーバのホストマシン名を指定します。 指定がない場合は、以下の順に対応します。
|
userName / UserName | Wnn6 の環境名で使用されるユーザ名を指定します。 指定がない場合は、以下の順に対応します。
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ximrcName / XimrcName | ximrc ファイルのパス名を指定します。 指定がない場合は、以下の順に対応します。
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cvtximName / CvtximName | キー変換テーブルファイルのパス名を指定します。 初期設定は以下の通りです。
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langName / LangName | Root-Mode の言語環境の作成に使用される言語名を指定します。 指定がない場合は、以下の順に対応します。
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exitMenu / ExitMenu | Root-Mode 用のウィンドウ上のマウスクリック操作、による xwnmo の終了方法が有効になります。(通常はメニューから「終了」を選択する方法で行います。)
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saveUnder / SaveUnder | SaveUnder の属性を True / False で指定します。
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xwnmoButton / XwnmoButton | xwnmo のコントロールパネルウィンドウのオープン状態を指定します。
|
以降の、リソース名・リソースクラスはスクリーンごとの Root-Mode 用のウィンドウを個別に設定することができます。
スクリーンごとのサブスクリーンのリソース名、リソースクラス名は以下のようになります。
サブスクリーンのリソース名: screenN 同・リソースクラス名: ScreenN |
リソース名 / リソースクラス | 機 能 |
foreground / Foreground | Root-Mode 用のウィンドウ上で、テキスト色を指定します。 初期設定は black です。 |
background / Background | Root-Mode 用のウィンドウ上で、背景色を指定します。 初期設定は white です。 |
borderColor / BorderColor | Root-Mode 用のウィンドウ上で、枠の色を指定します。 初期設定は black です。 |
iconic / Iconic | xwnmo をアイコンの状態で起動させる/させない、をウィンドウ・マネージャへ要求します。
xwnmo のオプションで、-RV が指定されているか、または、後述のリソース rootVisible が True に設定されている場合には、iconic のリソースは強制的に False となります。 |
geometry / Geometry | Root-Mode 用のウィンドウの位置とサイズを指定します。 |
iconGeometry / IconGeometry | Root-Mode 用のアイコンウィンドウの位置とサイズを指定します。 |
borderWidth / BorderWidth | Root-Mode 用のウィンドウの枠の幅をピクセル値で指定します。 |
fontSet / FontSet | フォント名のリストを指定します。当リソースで指定されたリストにより、Root-Mode のフォントセットが作成されます。 リストの書式は以下の通りです。 フォント名{, フォント名} 複数のフォント名を、"," で区切ります。 初期設定では、Locale に依存しています。 |
rootVisible / RootVisible | xwnmo の表示状態を指定します。
True を指定した場合、前述のリソース iconic は強制的に False に設定されます。また、 起動時に -iconic オプションが指定されている場合には無効になります。 |
freePosition / FreePosition | xwnmo 起動時のコントロールパネルウィンドウのオープン位置を指定します。
True を指定した場合、前述のリソース iconic は強制的に False に設定されます。また、 起動時に -iconic オプションが指定されている場合には無効になります。 |
xwnmo のリソースファイルの記述例を以下に示します。 |
!
! #include "Bushu" *iconStart: False *langName: ja_JP *fontSet: -*-fixed-*--16-*-100-100-* *font: -*-fixed-*--16-*-100-100-*-iso8859-1 *borderWidth: 2 ・ ・ ・ |
※"!" で始まる行は、コメントになります。 |
形式:
/usr/local/lib/wnn6/ximconf |
書式:
外部 Locale[|{外部 Locale}|…] 言語名 内部 Locale コードセット幅 サーバ使用 / 不使用 コード変換 |
setdefault 初期設定の Locale |
setworldlocale 複数言語環境の Locale |
ファイル中で、";" ではじまる行はコメントになります。
項 目 | 機 能 |
外部 Locale | クライアントにより使用される外部 Locale 名を指定します。クライアントが xwnmo に対して 1 つの外部 Locale を要求すると、その外部 Locale が存在する行の
言語名、内部 Locale などがそのクライアントに関係付けられます。 複数の外部 Locale を指定することができます。 |
言語名 | Wnn6 の環境において、参照される言語名を指定します。uumrc ファイル、serverdefs ファイル中で、@LANG として参照されます。 |
内部 Locale | クライアントにより使用される内部 Locale 名を指定します。Wnn6 のライブラリはすべて、EUC encoding のみを処理しますから、xwnmo では EUC のサブセットの Locale を
使用しなければなりません。 必ず、EUC のサブセットの Locale を指定してください。 |
コードセット幅 | 内部 Locale(EUC のサブセット)の CSWIDTH(コードセットごとの幅)を指定します。
書式は以下の通りです。 b1[:c1][,b2[:c2][,b3[:c3]]]
b2 と c2 は、コードセット 2 に対するものです。 b3 と c3 は、コードセット 3 に対するものです。 |
サーバ使用 / 不使用 | 現在の言語環境で、変換サーバを使用するかを指定します。 True または TRUE が指定されると、変換サーバが使用されますが、それ以外の場合は使用 されません。 |
コード変換 | 内部コードを表示するためのコードに変換する必要がある場合があります。(通常の)日本語処理では必要ありません。) その変換方法は文字列で指定します。 - 中国語の場合にのみ、Yincoding を指定します。 - 通常の日本語処理時には Normal を指定します。 |
エントリ | 機 能 |
setdefaultlocale |
初期設定の Locale を指定します。 Root-Mode の Locale が NULL または C の場合に、ここで指定された Locale が使用されます。 この設定がない場合には、DEFAULT LANG が使用されます。 |
setdefaultlocale Locale 下線部分には、Locale 名が入ります。 |
|
setworldlocale |
複数言語環境の Locale を指定します。 クライアントがここで指定されている Locale の使用を要求した場合、 xwnmo はクライアントに対して複数言語環境を作成します。 当設定がない場合は、wr_WR.ct が初期設定されます。 |
setworldlocale Locale 下線部分には、Locale 名が入ります。 |
上記の setdefaultlocale で使用される DEFAULT LANG は、コンパイルの環境に 依存します。DEFAULT LANG に何が設定されているかを確認するには、リソースの langName を NULL にし、環境変数 LANG に C を設定して xwnmo を実行するように します。そのように実行すると、"I try to set locale to default XXXXX" といメッセージが表示されますが、この "XXXXX" の部分に当るのが DEFAULT LANG です。 |
ximconf の記述例を以下に示します。 |
; The configulation file for Xwnmo ; ja_JP.ujis|ja_JP.mscode|ja_JP.jis8|ja_JP.jis7|ja_JP.pjis|ja_JP.euc|ja_JP.eucJP|ja_JP.EUC¥ ja_JP ja_JP.ujis 2,1,2 True Normal ;ja_JP.mor2 ja_JP2 ja_JP.mor2 2,2,2 True Normal zh_CN.ugb|zh_CN.ugb1|zh_CN.eucCN ¥ zh_CN zh_CN.ugb 2,1,2 True Yincoding zh_TW.ucns|zh_TW.eucTW|zh_TW.big5 ¥ zh_TW zh_CN.ucns 2,1,2 True Yincoding ko_KR.euc|ko_KR.eucKR ¥ ko_KR ko_KR.euc 2 True Normal lt_LN.bit8|lt_LN.bit7 ¥ lt_LN lt_LN.bit8 1 False Normal ru_SU.8859-5 ru_SU ru_SU.8859-5 1 False Normal setdefaultlocale ja_JP.ujis setworldlocale wr_WR.ct |
※";" で始まる行は、コメントになります。 |
形式:
/usr/local/bin/Wnn6/killxwnmo |
% killxwnmo
上記のように実行すると、xwnmo に接続しているクライアントの確認が行われます。 接続しているクライアントがなければ、xwnmo を終了します。 接続しているクライアントが存在すれば、その数を表示して、xwnmo は終了しません。 また、killxwnmo 起動時のオプションには、次のようなものがあります。
killxwnmo [-9] |