ストリートシステム

(2002/12/04) 執筆

日本では住所はブロック、つまり「町」とか「丁目」で表記される。
例えば、俺の実家は某市の「2丁目144番地2号」 (←どこやねん?)。
一方、アメリカの住所は「ストリート名」で表記される。
例えば、俺の下宿はサンタモニカ市の "532 Marguerita Avenue"。
簡潔明快。とても分かりやすい。そのストリートさえ見つけることができれば、
あとはそれに沿って行けばいつかは目的地につくのだ。
土地勘のない旅行者にとっては特に有難いだろうし、実際そうだった。


これは京都市に似ているかもしれない。


例えば「河原町通り」と「今出川通り」の交差点名は「河原町今出川」。
そのまんま。(但し、たまに百万遍・円町などのアダナを持つ場所あり)
さらに、この交差点名に、上ル(北)、下ル(南)、東入ル、西入ル
(なぜかカタカナ)といったサブ・アイテムを付け加えることによって、
あらゆる場所を指定できるという裏技すら存在するのだ。
例えば「御前仏光寺東入ル」という住所なら、御前通りと仏光寺通りの
交差点まで行って、そこから東にいけば目的地に着く。
住所というより、手順書あるいは取扱説明書みたいだ。


近年ハリウッド地区の再開発が進められているらしいが、
その最も栄えている場所の名を「Hollywood & Highland」という。
言うまでもなく「Hollywood Boulevard」と「Highland Avenue」の
交差点名であるが、繁華街・観光スポットの名前にもなっているのだ。
京都で言えばまさしく「四条河原町」である。
東西に走る「四条通り」と、南北に走る「河原町通り」の交差点であるが、
同時にそのあたり一帯の繁華街を指す。「四条河原町いこか」といえば
その交差点に行くのではなく、そのあたりに行くということである。
もっと簡単に「四条にでよか?」という場合すらある(たとえ三条に近くても)。


Street、Avenue などを基本として、Boulevard(大通り)
縦横に走っているのも、なんとなく京都っぽい。
Santa Monica Boulevard サンタモニカ大通
Sunset Boulevard     サンセット大通
京都市でいえば、東大路、西大路、北大路(南大路はない)であろう。


このストリートシステムも、ドライ&ウェットで言えば「ドライ」の方に
なるだろうが、これに関して言えば、日本もそうすればよいと思う。
上に挙げたように、京都は惜しいところまでいってると思うが、まだダメだ。
あっ・・・でも、自らストリートシステムを体現している偉人がいたな・・・


            Nagao Boulevard
           長尾大道


・・・・・なんか、すごく渋滞してそう。


END