4日目(2004年8月25日) 清水(静岡)から三島へ

憧れの、興津から由比の海岸沿い

昨日帰ってきてから準備をしないまま眠ってしまったため、荷物は散らかり放題、靴はまだ濡れたまま。一度起きてから二度寝するまでに新聞紙を詰めたので少しはマシになったが、それでも完全に乾くはずがない。8時前に朝食を食べ、また少しうたた寝した後にあわてて準備をし、チェックアウトの10時にホテルを出発。もうこの頃には道路はかなり乾いていた。昨日のうちにチェーンにオイルを差していたおかげでチェーンから異音がすることはなかった。

国道1号をずっと走る。基本は車道だが、車の多い時や路側帯が狭い時は歩道にエスケープ。やっぱり段差がこたえるが、昨日の空気入れのおかげで今までほど心配にはならない。清水駅から5kmも走らないうちに興津に着く。

興津からしばらくすると、1号線とそのバイパスが合流し、自転車は専用の自転車道に追いやられ、そして、海岸沿いのルートになる。ここから由比の駅まではずっと海岸線を電車と並走して走ることになる。今まで帰省のときに車窓から眺めて「いつかここを車か自転車で走ってみたいな」と思っていたのがついに現実となったのだ。専用自転車道なので車の心配もなく、追い風もあり、海を眺めながら快調にペダルを回す。鼻歌交じりで走り、JRの列車がやってきたら思わず手を振りたくなる気分。最初はJRと1号線だけだったのだが、やがて東名道が海沿いにやってきて3線の並走となった。

こうして数kmほど走っていると、由比駅の近くまでやってきて、専用のサイクリングロードが終わっ0てしまい、市街地を通る県道を走ることになる。この県道はやはり路側帯が狭かったのだが、車の通りがそれほど多くないので普通に車道を走ることが出来る。この町は桜えびの町だということで、走っていても海のにおいがぷんぷんする。

駅を過ぎて役場を過ぎてしばらくして、桜えび館という建物を目にした。この中で食事が出来そうだったので、中に入って少し早めの昼食をとることにした。お昼前ということもあって最初は人が少なかったが、昼が近づくと人が多くなって、やがて席待ちの人が出てきた。私が頼んだのは桜えび定食。生の桜えびや、桜えびの炊き込みご飯など、桜えび尽くしだったのだが、中でもおいしかったのが、桜えびのかき揚げであった。実際、ツーリングマップルには、桜えびのかき揚げ丼がオススメと書いてあったので、ここのかき揚げはみんなからみてもおいしいのであろう。

由比を過ぎてもしばらくは県道を走っていたが、この県道は富士川を渡るときに遠回りをしてしまうので、橋の手前で国道1号線に乗り換え、富士川を渡って富士市入り。橋を渡ってすぐに道の駅があり、歩道はこの道の駅に自然につながるつくりになっていた。当然ここでも休憩。

ここから先の国道はそれなりには道が広くて車道も走りやすかったのだが、やはりトラックが多く、時折歩道を走らなければいけなくなるのはいつものパターンである。田子の浦の辺りで旧東海道に抜ける道があったのでそちらを使う。最初は港で行き止まりになってしまうのかなと不安になったのだが、無事に吉原駅の前を通ることが出来たので一安心。途中で、道路工事があって、ほかに車もいなかったのでそのまま普通に(左側を)走ろうとしたのだが、誘導員の人が、右に寄れ、みたいな合図をする。どういうことか分からなかったので聞いてみるとやはり、右側を走れ、とのことらしい。左側は工事で危ないからそういっているのか、それとも、誘導員が自転車は歩行者と同じく右側を走るものと思い込んでいたのか、判断に迷ったのだが、結局そのまま左側を走った。

やがて他の県道と合流し、交通量は多くなったが、路側帯がそこそこあるので割と安心して走れるようになった。海岸(右側)に松が見えるこの道は沼津の中心近くまで続いている。途中で出会ったロードレーサー乗りを途中で抜いたり抜かれたりしながら走っていると、後ろを走っていたロードレーサー乗りは途中で道を変えたのかそれともコンビニに寄ったのか、いつの間にか見えなくなってしまった。私も片浜駅を過ぎて少ししたところで海岸に出る道を見つけ、そこでしばし海を眺めながら休むことにした。

道中でも南風が強いことは分かっていたのだが、松林をくぐって海岸に出ると改めて風の強さを実感した。頭に巻いていたバンダナをはずして風になびかせていると、ほんの10分ほどで濡れたバンダナが乾き始めている。風を受けながら、地図を見て今日泊まるところをどうしようか考えた。このまま御殿場まで行ってしまうか、それとも今日はこの辺で泊まるか、結局、御殿場まで行ってしまうと着くのが夜になってしまうこと、また、行ったところで明日走る距離が短くなりすぎてしまうことを考え、御殿場まで行くのはあきらめ、この付近のどこかに泊まることにした。実際どこに泊まるかは沼津の市街地に出てから改めて考えることにし、その場を出発した。

休憩した海岸から沼津の市街地まではそれほどかからなかった。途中見つけた公園の近くで立ち止まり、ビジネスホテルガイドを見ながらいい場所を探す。値段が手ごろで、選択が出来て、かつ沼津から少しは進んだところを探して、結局ここから6,7km先の三島にあるビジネスホテルを予約。今は3時半前なので、4時頃には着くであろうことをホテルの人に伝え、出発。沼津から三島までは市街地走行だったが、車道がそこそこ走りやすく、信号にもそれほどつかまらなかったので、結構速く走ることが出来た。

結局、予定どおりの4時に三島駅すぐ近くのビジネスホテルに到着し、チェックインを済ませた。自転車をどうすればいいか聞いたら、なんとそのまま部屋に持ち込んでいいとのこと。ありがたくその言葉に甘えることにしたのだが、後でいろいろ調べたら自転車は分解して輪行袋に入れて部屋に持ち込むのが普通だそうな。机は狭く、冷蔵庫はなかったが、宿泊代が5000円を割ったので結構得な気分。食事をコンビニで買い、コインランドリーで洗濯をし、荷物を整理して寝る。そういえば、このホテルでは無線LANが使えるようだったが、私はネットワーク接続用にモジュラージャックケーブルと有線LANのカード、ケーブル(他の人のPCとつなぐため)しか持ってきていなかったため、その恩恵にあずかることは出来なかった。これからは無線LANのカードも必要かな。

今日の走行記録は、

距離 52.33km
実走行時間 2:48:31
平均速度 18.6km/h

どう考えても途中で休みすぎ。そりゃ、冷たい飲み物が欲しいのは事実だが、いつもの大原サイクリングの倍以下の距離、と考えれば途中の休みをもっと減らせるはずである。

ここまでの通算距離は、457.8km。明日の御殿場までの距離は約30kmと聞いているが、ここから先は延々と上り坂が続くはず。最終日は気合を入れて進んでいこう。


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