Wの悲劇

(2003/02/21) 執筆

チャイナタウンのマーケットには、日本語が書かれたお菓子がある。
ポッキーとかグミとか日本からそのまま輸入したものは別に良いのだが、
問題は”中国製”にも関わらず、何故か”日本語”が書いてあるものだ。
まあ、日本のお菓子にもアルファベットは氾濫してるし、人のことは
言えないのだが・・・・・例えば、完全に中国製なのに、袋にデカデカと


          う ま い


と書いてあったりする。まあ、これはいい。分かり易い。
あるいは、とある Japanese Cracker の説明

本品は日本では一番人気のある貴族の高級なお菓子です、
日本の最新
技術及び最精密な設備採用して、生産過程
にも日本の技術者が監督
さ水て生産した製品です、品質と
美味しさ
絶対に保証しております

水??・・・所々、変な箇所があるが、まあいい。何とか分かるぞ。
しかし、いかにも「中-日辞書」を駆使して翻訳したって感じ。
ちょっとナマリも入ってる・・・お前も「北の国から」みとるな。
でも、俺の英語ってこんな感じなんだろうなぁ・・・。


説明などは中国語だが、お菓子の名前が日本語のものもある。
そのまま記述してみよう。


        のビスケット


・・・・・だんだん、訳がわからんようになってきた。
「ビスケット」はええけど、上についてる”の”は何??
何の? チョコ? セサミ? あるいは誰の? お父さんの?
しかも、色分けも変だ。のビ・スケット?・・・ドラえもんか? 
しかし、これしきでビビっている場合ではありません。
マジで気が狂いそうな商品の登場です。
小さなアイス型のコーンにマシュマロが詰まっているお菓子・・・漢字名


              ”彩雪”


ああ、なんて典雅なネーミング・・・・・しかし、その横のカタカナ名



           ”ヌ ッ シ ュ”



・・・・・訳が分からん。何これ?かまやつひろし?
喫茶店「来夢来人」は「ライムライト」と読ませるそうです。
「夢眠」は「ムーミン」と読ませるそうです。
俺的には如何なものか?と思うが、読めないことはありません。
しかし、こいつときたらどうだ・・・「サイセツ」でも「アヤユキ」でもない



        ”ヌ ッ シ ュ”



マジで何なんだ、これ?? 訳わかんねぇ。
見れば見るほど、頭がおかしくなりそうだ!!
しかし、俺は三日三晩寝ずに考えた末にある結論を導き出した。
おそらく、これ(↓)しかない(自信あり)。キーは「マシュマロ」だ。


〜ヌッシュの謎〜


知ったかぶりが得意な中国人のワン(Wang)さんは、
1ヶ月間の日本旅行から帰ってきた後、友人に自慢話をしていた・・・

ワン 「東京ではな、マクドナルドは”マック”って言うんだぜ」
友人 「すげえ! クールだぜ!!」


しかし、ここで一つ目の悲劇が訪れる。
気を良くしたワンさんが、いつもの知ったかぶりを始めてしまったのだ。

ワン 「フッフッフ。そして、マシュマロは”マッシュ”って言うんだぜ。」
友人 「すげえ! お前、何でも知ってるんだな!!」
ワン 「まあな。一ヶ月も行ってたんだ。もう、日本人と変わらんよ。」

ああ!何てお調子者のワンさん! そして二つ目の悲劇が訪れる。

友人 「じゃあ、それ、日本語でどう書くんだ?」
ワン 「ん? え、ええ〜っと・・・・・たしか、こうだ」



         (きゅっきゅっ)




こうして、ダブルの悲劇が運悪く重なってしまった結果として、
中国人にとって「マシュマロ」=「ヌッシュ」となってしまいました。
ちなみに、”ヌッシュ”はマズイです。


END