俺様、すごい商売を思いつく

(2002/07/22) 執筆

下宿に住んでいる犬=スクビドゥー(オス)はよく吠える。
ちょっと物音がしただけで「てーへんだ! てーへんだ!」と叫びまくる。
わかりやすい奴だ。「弱い犬ほどよく吠える」大賞をあげたいぐらいだ。
しかし、その臆病ぶりには目を見張るものがある。

この前もパニッくった挙句、吠えながらドアに激突していた・・・バカ犬である。


おそらく離婚して独り身(俺の予想)のマリアおばさんには、
自衛のためにも犬が必要なのだと思われる。
あれだけ吠えれば強盗も入ろうという気にならないだろう。


さて、このバカ犬、飼い主(マリアおばさん)が手を離すと必ず俺によってくる。
入居時に餌付けをして以来、俺のことを「えさ係」か何かと間違えているのだろうか?
こっちが夜飯を食っている時も、ひたすら「ちょうだい」とおねだりをしてくる。


        なんや? その「甘えた声」と「甘えた仕草」は??

     「男」なら甘えるな! 気色悪いんじゃ!!


俺がアイロンかけてる時も、テレビ見てる時も、マリアが目を離すとすぐにいちゃついてくる。
そんな時は決まってマリアは「カモン! スク〜ビ〜、スナァック(おやつよ)」と言っては
自分の元に呼び寄せようするが、バカ犬は聞く耳もたずだ。
マリアをして「He loves you (rather than me)」と言わしめるほどである。
俺に言わせりゃ、「あんたの躾けがなってないだけ・・・・・」やけどな。


ま、そんな訳で、「人」ばかりか「犬」に関してもオスに(だけ)人気がある俺。
・・・・・こりゃもう絶望的だな・・・・・。
という訳かどういう訳か知らんが、俺はすごい商売を思いついてしまった。それは、


   「俺のフェロモンを女の人に売る」だ!!


そのうち雑誌の裏表紙にうさんくさい広告が載るはずだ。

驚異の新薬 上陸!!
○○市在住のA子さん 「信じられない・・・たった一晩でモテモテに・・・」
△△市在住のBさん(旧姓Cさん) 「あれよあれよという間にゴールイン」

などという文字が躍っていることでしょう。
今ならひとビン一万円でお譲りします(犬にも好かれます)。


END