エンターテイナーたち

(2002/07/11) 執筆

「サード・ストリート・プロムナード」という歩行者天国は
Down Town Santa Monica の中心であり、また象徴でもある。
かつて俺がJJJを停めていた場所であり、ほぼ毎日歩いていた通りである。
ここには芸人・ストリートパフォーマーがたくさんいる。
特に週末。訪れるなら金・土・日の夕方〜夜を強くお勧めする。
たくさんの観光客が彼らの周りに集い、盛り上がり、気に入ればチップをあげている。


ロボットおじさん
  全身銀色。コインを入れると「ピューピュー」言いながら動くロボット。
  コインが少なすぎると動かない。キャンデーをくれる。
  達者なおやじだ。初期の頃の俺のお勧めNo.1だったが、さすがに飽きた。
  この前、ハンバーガーを食ってるところを見かけてしまった。


皿の中国人
  皿芸を得意とするチャイニーズ。よく見かける。オレンジの服が目印。
  足で皿を蹴り上げて頭で受け取る。1枚からどんどん増やしていく。
  アメリカ人が好きそうな芸だ。一通り見てもそんなに時間はとらない。適度な長さ。
  「いえ〜い」「や〜あ!」「ヘ〜イ、エブリバディー」を口ぐせとする。


ボールのジョナサン
  中国人の横が定位置。光るクリスタル・ボールを「くねくね」と器用に扱う。
  それだけである。その器用さは驚嘆すべきものがあるが、いかんせん地味だ。
  何がそんなに楽しいのかと思うほど無心に「くねくね」している。
  その職人気質がしぶい。俺が密かにジョナサンと呼び応援している控え目な青年。


ビリー&チャック
  コメディアン二人組。黄色い服と帽子。非常によく見かける。
  観客参加型の芸。いつも大人気だが、シャベリの内容が全くわからず悲しい。
  観客のカメラを破壊するというネタを得意とする。
  昼間はベニス・ビーチの方にいる。(愛称はプロレスの某タッグチームより)


バケツ・ドラマー
  6月ぐらいに彗星のように現れた天才ドラマー。現在、俺のお気に入りNo.1。
  バケツと皿をひっくり返したものをドラムセットにしてひたすら叩き続ける。
  俺が初めてチップをあげた男。ワルそうな目つきをしているが、実力は本物だ。


ハモネプ
  ハモネプそのまま。最初、マジで日本からのロケだと思った(カメラを探した)。
  アジア系の若者たち。日本人?コリア人? 英語をちゃんと喋っていた。
  過去2回だけ見た。それ以降見かけない。一体、何だったんだろう。


オーマイダーリンおやじ
  アマチュアバンド、マイク片手に歌う少女、ラテンの奏者など・・・
  音楽・歌系の人はたくさんいて、さすがに人様の前でやるだけあると思うが、
  一人だけエンターテイナーというより「近所のおやじ」みたいな奴がいる。
  持ちネタは一曲のみ。「オ〜マイダ〜リン、オ〜マイダ〜リン・・・」とひたすら
  ボソボソと歌い続ける。いつも観客ゼロ。その周りだけ悲哀に満ち溢れている。


フラメンコ(?)
  踊りの分類はよく知らんが、それっぽい踊り。最近よく見かける。


はちまきおやじ
  本当につい最近現れた日系人のおやじ。一人でいろんな楽器をガチャガチャ操る。
  この前はハチマキをして、郷ひろみの「あ〜ち〜ち〜」をアレンジして歌ってた。
  あろうことか「ジャパニーズ・モスト・ポピュラー・ソング!」と叫んでいた。
  腰が抜けそうになった。昨日は日本人的な発音で「stand by me」を歌っていた。


・・・と、まあいろいろある。移り変わりは激しい。
とにもかくにも彼らエンターテイナーのパワーには学ぶべきものがある。

ところで、プロレスは「スポーツ・エンターテイメント」と呼ばれる娯楽である。
少なくともアメリカでははっきりそう言い切っている(日本でも暴露本は出ている)。
特にスポーツ好きでもない俺がプロレスを見るのは、それがエンターテイメントだからだ。
映画と同じ分類である。(「映画はやらせだ!」と叫ぶバカな人はいない。)
以前、プロレス好きの師匠と冗談で話してはゲラゲラ笑っていたこと・・・
「サイエンス・エンターテイナー(SE)」もアリだな!!
ああ、あこがれのSE・・・現在、それを目指し精進(遊興?)している俺様である。


END