マリアおばさんと長尾さん

(2002/05/01) 執筆

いま家に住んでいるのは「Maria おばさんと俺」の二人+「犬」一匹である。
娘さんは現在ワシントンD.C.で勉強中らしい。ダンナについてはなんとなく聞けない。


Maria おばさんは昼間はL.A.都心部(ダウンタウン)で内科医をしているらしい。
車はベンツ(ただし古い型)、そしてこの立地条件・・・こいつはおそらく金持ちである。
掃除などは月に一回ぐらいハウスキーパーにやらせてるようである。


犬は「スクビドゥ」という名前らしい。
夕方、Maria おばさんと共にベンツで仕事場から帰ってくる(ベンツの中は汚れ放題)。
この犬、「弱い犬ほどよく吠える」の典型で、見てると笑けてくる。
知らない人にはワンワン吠えまくる。でも肝心の顔が半泣きである。
俺はよくわからんうちに何回か「餌付け」をさせられた記憶がある。顔を覚えてくれただろうか。


この家には個人個人の部屋に専用のバス・トイレ・ベッド・テレビなどがあるようだ。
「リビングで一緒にテレビ」というのはない(というかリビングにテレビがない)。
お互いにあまり干渉しない。それはそれで息がつまらなくて良い。たまに会話はする。


俺にも専用のシャワーとトイレがある(今んとこ、他の間借り人がおらんから)。
テレビは誰も使ってない部屋(通称:ナゾ部屋)があって、そこで勝手に見ている。
ここには「謎のダンボール箱」の他に、「三菱の大画面テレビ(壊れてる)」、
「妙なスーパーファミコン(ACアダプターがない)」などがあり、
ちょっとミステリアスな雰囲気である。
(こういうのを見ると「先代が資産家だった。今は屋台骨が傾いてきているのでは?」とふと感じる。)


Maria おばさんは仕事が忙しいのか、料理をしてるのを見たことがない。
そのくせ台所や冷蔵庫には大量の食料・食材があふれている。
「これ、いつのやねん? というか、誰が食うねん? はよ捨てろ」と言いたくて仕方がない。
・・・ が、まあいい。家や車も荒れ放題 ・・・ この人は細かいことは気にしない人なのだ。
カリフォルニアというのはそういう「大らかさ」を持っているのだと勝手に納得している。


そういえば、俺はよく似た人を一人知っている ・・・・

・・・ ミスター・ナガオ ・・・

肥大、いや偉大な先輩「長尾さん」である。
リビング・レジェンド「長尾大道」その人である。

「長尾中毒・禁断症状」が出始めている今、
マリアおばさんが「聖母マリア」にすら見えてくる今日この頃である。


P.S. 
チャイニーズレストラン「金玉満堂」を発見してしまいました。
(こういうことに関しては、俺は驚異的な運の強さを持っている)。
ザ・リビング・マンドー長尾さん、秋AGUの時に是非行きましょう。


END