ecops は,複数の A4 1ページ の Postscript file を,1枚のA4 Postscript file にまとめることによって,紙資源の節約を図るものである. 実際には,出力 A4 PS ファイルを縦横を指定した分だけ等分割することによって できる数個のマスに,入力 PS ファイルを順次流し込むという処理を行う. このとき,マスの縦横の長い方の辺が,入力ファイルの長い方の辺と合うように, 入力ファイルの縦横の向きは調整される. ※ 但し,入力ファイルを流し込むときには,入力ファイルのフッタを取り除く以上の 処理はしない.したがって,入力の PS ファイルによっては,期待通りの出力結果が 得られない可能性は十分に考えられるので注意されたい. ( と言っても,入力として,gnuplot や IDL になどによって,ちゃんとつくられた PS file を使う限りは,特に問題はないようである.もし,何か問題があった場合 には,作者まで連絡されたい.) <<使用方法>> ○ 対話的な処理 <例> 2枚の Postscript file を1枚にまとめるとき. % ecops x? 2 <-- 紙の長い方の辺を2つに分割. y? 1 <-- 紙の短い方の辺を1つに分割.(つまり分割しないのだが) Please enter an outputfile name. out.ps <-- 出力ファイルを指定. Please enter an inputfile name. in1.ps <-- 1番目のマスに入れる入力ファイルを指定. Please enter an inputfile name. in2.ps <-- 2番目のマスに入れる入力ファイルを指定. これで,in1.ps と in2.ps の2つの PS file が,out.ps という1枚の PS file に なる. 入力ファイルを指定する順番は,入力ファイルが landscape である場合に, 左上の端に流し込まれるファイルを1番目にし,次に指定するのは,入力ファイルが landscape である場合に,直前に指定した入力の右隣に流し込むべき入力ファイルを, 右端まで行った場合には,すぐ下の段の左端に流し込むべき入力ファイルを指定する. つまり,3x3 に分割した場合, _________________ | 1 | 2 | 3 | |_____|_____|_____| | 4 | 5 | 6 | |_____|_____|_____| | 7 | 8 | 9 | |_____|_____|_____| という順番になる. それから,入力ファイルを指定するところで,"skip" と打つと, そのマスには何も書き出されない.また,"end" と打つと,そこで入力ファイルの 指定は終了し,それ以降のマスには何も書き出されない. <例> % ecops x? 3 <-- 紙の長い方の辺を3つに分割. y? 3 <-- 紙の短い方の辺を3つに分割.( 3x3 で 9分割 ) Please enter an outputfile name. out.ps <-- 出力ファイルを指定. Please enter an inputfile name. in1.ps <-- 1番目のマスに入れる入力ファイルを指定. Please enter an inputfile name. in2.ps <-- 2番目のマスに入れる入力ファイルを指定. Please enter an inputfile name. in3.ps <-- 3番目のマスに入れる入力ファイルを指定. Please enter an inputfile name. in4.ps <-- 4番目のマスに入れる入力ファイルを指定. Please enter an inputfile name. skip <-- 5番目のマスは真っ白になる. Please enter an inputfile name. in5.ps <-- 6番目のマスに入れる入力ファイルを指定. Please enter an inputfile name. end <-- これでファイル名の入力は終わる.7,8,9番目のマスは やはり真っ白になる. ○ オプション オプションとその引数を与えることによって,対話的な入力を抑制することが できる. -d : 出力ファイルの指定. % ecops -d x y x, y は,それぞれ長い方の辺,短い方の辺の分割数である. -o : 出力ファイルの指定. % ecops -o outputfile -i : 入力ファイルの指定. % ecops -i 'input list' input list は,入力ファイルのリストである.具体的には,例えば, 以下のようにすればよい. <例 1> > ecops -o out.ps -i "a.ps b.ps c.ps d.ps" -d 2 2 <例 2> > set FILE_LIST = ( a.ps b.ps c.ps d.ps ) > ecops -o out.ps -i "$FILE_LIST" -d 2 2 ( ダブルクォートで囲まないとうまくいかないようである.) 上記の3つのオプションをすべて使えば,バッチ処理も可能になるであろう. ※ 注意 1. ecops3 は,所詮作者のために作られたものである.使いにくいと言われても, 作者は関知しない.適当に改良されたい. 2. ecops3 は,単なるシェルスクリプトなので,環境によっては当然うまく 動作しないことも予想されるが,作者は関知しない. 3. 上にも書いた通り,ecops3 は,入力の Postscript file によっては, 出力が変になることもあると思うが,作者は関知しない. 4. この README ファイルの説明では,わかりにくいと言われても,そんなことは 作者の知ったことではない.わからなかったらソースを読まれたい. 5. ecops3 の使用によって,ユーザーがいかなる損害を被ろうとも作者は 関知しない.まして,作者が責任をとるなんてことはありえない. ☆ 補足 出力のマージンを調整したい場合,あるいは出力の位置をずらしたい場合には, figszx, figszy, offsetx, offsety の 4変数の値を適宜変更してみるといいかも 知れない.